ブラジルで森林破壊が加速しているため、食品メーカーや小売りチェーン、投資家、コモディティー(商品)取引業者は、土地開墾の抑制や環境目標の達成に向けサプライチェーンの見直しを迫られている。スイスの食品大手ネスレは、米穀物メジャーのカーギルからブラジル産大豆の購入を取りやめた。油糧種子の具体的な生産場所が追跡できず、転用された土地で生産されたとの懸念が浮上したことが理由。ネスレは今後3年間でサプライチェーンから森林破壊を無くすことを目標としている。スウェーデンのアパレル大手へネス・アンド・マウリッツ(H&M)は9月、森林破壊につながるような方法で家畜が飼育されていないことが証明されるまでブラジル企業から皮革を購入しないと発表した。「ティンバーランド」や「バンス」などのブランドを展開する米同業VFコーポレーションも、H&Mと同様の措置を取った。
ブラジル森林破壊、食品メーカーなどサプライチェーン見直し
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