ドナルド・トランプ米大統領が8日、米国とイランは全面衝突を避けようとしていると表明してから数時間後、バグダッドでは民兵が2発のロケット弾を発射し、在イラクの米大使館で警報のサイレンが鳴り響いた。8日夜のこの砲撃による被害はほとんどなかった。しかし、こうした攻撃は、イランと協力関係にあるイラクの民兵グループが依然として、米国とイランの対立を激化させる役割を演じる可能性があることを示している。民兵グループは、バグダッドでの3日のドローンによる攻撃への報復として、今もなお米国の犠牲を求めていることを明確にした。米国の攻撃で殺害されたのは、イランで最も重要な軍指導者のガセム・ソレイマニ司令官1人だけではなかった。イラクの民兵組織のトップであるアブ・マハディ・アル・モハンデス司令官も同時に殺害された。モハンデス氏は、イラクにおけるイランの先兵として民兵組織を指揮する重要な役割を果たしていた。これら民兵組織は公式にはイラク治安部隊の一部とされているが、しばしば独自の計画を追求する。