帰省や海外渡航のために数億人が移動する春節を前に、中国は恐ろしい呼吸器感染症と再び戦っている。良いニュースは、湖北省武漢市で発見された新型コロナウイルスが今のところ重症急性呼吸器症候群(SARS)のウイルスほど悪性ではないようにみえること。SARSウイルスは武漢のウイルスと似ており、動物から人に感染する。2003年に広東省で流行し、最終的に700人以上が死亡した。悪いニュースは、高速鉄道をはじめとする中国の交通インフラが03年のSARS流行時よりもはるかに充実しているため、ウイルスが急拡大していると考えられることだ。中国経済も、2000年代の初めに比べてサービスや消費支出への依存度がかなり高くなっている。03年の流行のピーク時には、小売売上高の伸びが前年比で半分ほどに落ち込んだ。
新型肺炎、中国経済の打撃はSARS以上か
消費主導の経済は新型コロナウイルスなどの感染症流行に弱い
有料会員限定
あなたにおすすめ