中国国家統計局が1月17日に公表した2019年の実質GDP成長率は、前年比6.1%増と、29年ぶりの水準まで低下した。
政府目標の「6.0~6.5%」の圏内には収まったものの、前年からの減速幅は0.6%ポイントと、ここ数年の中では最も大きな落ち込みになった。
2020年は米中貿易戦争が一時休戦になったものの、「一次合意」による輸入拡大はGDPを下押しするうえ、企業や地方の過剰債務問題が重荷となって5%台の“成長減速”が見込まれる。
ここにきての「新型コロナウイルス」問題が、成長をさらに下押しする可能性がでてきた。
2019年は対米貿易戦争で
成長率0.45%ポイント低下
2019年の減速の背景としてまず指摘できるのは、いうまでもなく米中の貿易摩擦だ。