50ccは日本専用の
ガラパゴス商品

 国内二輪車市場は少子高齢化、若者のバイク離れなどで長期的に縮小傾向にある。さらに縮小への拍車がかかったのは06年のことだ。

 06年6月から二輪車の駐車禁止の取り締まりが強化。同年10月からの排出ガス規制強化で販売機種数が減少。また、規制対応のために販売価格が上昇した。さらに08年9月のリーマンショックで個人消費が冷え込み、販売不振に追い打ちをかけ、06年には70万台だった出荷台数は、09年には38万台へと半減した。その後、125ccクラスは急回復するも、50ccクラスは減少に歯止めがかからない状況にある。

 なぜ50ccは売れず、125ccが堅調なのか。その理由は大きく3つある。

 1つ目は両者の販売価格差が縮小していることだ。

 そもそも50ccは日本市場だけの専用商品。一方、110~125ccはアジア、欧州、南米などで主流のクラスのため、スケールメリットによる割安感から50ccとの価格差は縮小している。例えばカブ50とカブ110の価格差は4万円程度にすぎない。

 排ガス規制をクリアするには、多額の開発コストを要する。特に「小排気量ほど排ガス規制が厳しい」(ホンダモーターサイクルジャパン)。50ccはもともと値段が安いので、排ガス対策で価格の大幅上昇は避けられない。そして、台数が売れなければ価格の引き下げは難しく、さらに売れなくなるという悪循環に陥っているのだ。

 今後も世界的に125ccクラスの需要は増加し、50ccクラスは減少する見込みだ。