今年1月、中国内陸部の武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染者が1人、南京市で公共交通機関を使って動き回った。その移動中、周囲の人々は感染性の高い病原菌にさらされた可能性がある。中国当局は至る所に張り巡らしたデジタル監視機器を使い、この感染者が南京市の地下鉄に乗って移動した経路を分刻みで追跡することができた。当局はその後、感染者の行動などの詳細をソーシャルメディアで公表。感染者が訪れたのと同時期に近辺にいた場合、住民は検査を受けるようにと呼び掛けた。国家衛生健康委員会の専門家メンバー、李蘭娟氏は国営テレビのインタビューに応じ、「今の時代、誰の行動でもビッグデータで追跡することができる」と語った。