米医薬品業界がオピオイド(医療用麻薬)系処方鎮痛剤の乱用を助長したとされる問題で、21州とコロンビア特別区および米自治領プエルトリコの司法長官らは、卸売り大手3社が提示した180億ドル(約2兆円)規模の和解案を退けた。3社の法律事務所に今週送付された書簡で明らかになった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した書簡によれば、3社は国際的な広がりを見せる訴訟の決着に進むだけの支持を自治体側から得られなかった。ある関係者によれば、和解に同意しなかった自治体は3社に220億~320億ドルを支払わせたい考え。WSJは昨年10月、マッケソン、アメリソースバーゲン、カーディナル・ヘルスの3社が18年をかけて合計180億ドルを支払う内容の和解に向けて交渉中だと報じていた。