1月26日に湖北省武漢市から約320キロ離れた都市のホテルに到着したとき、計画は決まっていた。同僚のシャン・リ記者と筆者(ステファニー・ヤン)は翌朝、まだ夜が明けないうちにホテルを出て車で武漢に向かい、新型コロナウイルス感染症の発生が集中する現地の様子を伝えるつもりだった。その直後、ホテルのスタッフと地元の当局者がやってきて、「北京に戻れ、戻らなければホテルから出られなくなる」と警告した。私たちがこのホテルにいることをどうやって知ったのかを彼らが話すことはなかった。ただ私たちのような外国人が中国でホテルにチェックインするときはパスポートを提示しなければならない。リ記者と筆者は2人とも米国市民で、中国で記者活動をする資格を持ち、WSJの北京支局に所属している。
中国の「隔離と監視」 新型肺炎のWSJ取材記
中国駐在記者3人は新型ウイルス感染の現地取材で「隔離と監視」対策を体験
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