新型コロナウイルス感染症の治療のため、日本では自国企業が開発した薬の試験が急いで進められている。だが、その効果には疑問があり、新生児に先天異常を引き起こす可能性もある。医師らによれば、富士フイルムホールディングス傘下の富士フイルム富山化学が開発した「アビガン」と呼ばれるこの医薬品の試験実施は、まだ確立された治療方法がない新型コロナウイルスと戦うための薬を求める声を反映したものだ。医師らは、アビガンが最終的に併用療法の一部として役割を果たすかもしれないと述べている。しかし、一部の専門家は倫理的課題を指摘している。アビガンについて研究したベルギーのルーベン・カトリック大学のウイルス学者、リーン・デラング氏は「試験は非常に慎重に進めるべきだ。例えば18~40歳の女性は(コロナウイルスの)主要なリスクグループではないので、私なら試験に参加させない」と語った。