投稿数が対前年比で約240%増、質も向上
――好調だった「ベビアクア コミュニティ」を19年11月にリニューアルし、「アクアクララ コミュニティ」としてオープンしました。その狙いを教えてください。
堀 「子育てアクアプラン」の開始によって「ベビアクア」という名前がなくなるタイミングでもありましたし、徐々に「べビアクアプラン」以外のアクアクララのお客さまが増えている状況でもありました。タイミング的にも悪くないだろうと思い、リニューアルの検討を開始しました。
伊藤 「ベビアクア コミュニティ」は子育て中のママが対象であったため、いろいろ制限がありました。例えばノンカフェインに寄せるとか、アルコール関係の話題はできないなどです。しかし、ウォーターサーバーはお湯も出せるため、お酒との相性も良く、またネスレさまとの共同開発もあり、コーヒーとも密接な関係があります。この制限を外していきたいという思いがあり、当社のすべてのお客さまを対象とする「アクアクララ コミュニティ」にリニューアルしました。
――「ベビアクア コミュニティ」から「アクアクララ コミュニティ」にユーザーがスムーズに移動できたようですね。
松本 新しいコミュニティにきちんと移っていただけるかが心配だったので、「ベビアクア コミュニティ」のメンバーが引き続き参加しやすくするための検討プロセスに、お客さま参加型のアプローチを提案しました。具体的には、コンセプトの異なるデザインを2つ提案し、お客さまの投票で人気のあったデザインに決定しました。
堀 「ベビアクア コミュニティ」で活動されていたママたちの居場所がなくなるのではないかという不安もありましたが、クオンさんの提案でサイト内に「ベビアクアルーム」を設けたことで、これまでと同じようにコメントや写真などがアップされています。
伊藤 リニューアル後の反応もいいですね。投稿数は対前年比で約240%に拡大し、内容も濃くなっています。キャンペーン目的でコメントしているのではなく、お客さまの体験や想いから出た意見やアイデアなどを積極的に発していただけることに驚きました。
松本 晩酌のお声やお水の備蓄への意識など、リニューアルしたことで投稿してくださる方の年代も幅広くなり、アクアクララさんとのつながりがより見えるようになってきました。
ファンの声を集めてデータ分析の確度を上げる
――今後は「アクアクララ コミュニティ」をどのような場に発展させていきたいと考えていますか。
堀 コミュニティサイトは、オンラインでありながらリアルに近い特徴もあります。今後は新しい商品やサービスなどをテーマとした座談会や、お客さまに美味しいものを食べていただく感謝の会などの開催も検討していきたいと考えています。お客さまとのつながりを強化できることに加え、そこで得られる声も貴重な情報になると思います。
伊藤 これまで挑戦できなかったことをしてみたいです。例えば、ウォーターサーバーの焼酎のお湯割り・水割りへの利用などを提案していきたいです。料理やライフスタイルなどとの相性もいいので、異業種とのコラボレーションも面白そうです。
登録者数は現在、約3万9000人ですが、会員数を大幅に増やすよりは質を高める方向に転換しています。リニューアル後、制限が外れたことで、アクアクララ歴15年というお客さまからもコメントをいただきました。ご家庭にずっと置いてあり日常の生活の中にある商材だけに、非常に深い発言をしてくださっています。この商材だからこそ、こういった場所を作ることができているのではないか、とも感じています。
より多くの声を集めることで、クオンさんのデータマイニングの確度もさらに高まるはず。そこから導き出された潜在ニーズなどを商品開発やサービス向上に積極的に活用していく方針です。
松本 これまでの経緯を振り返ってみると、数えきれないほどのディスカッションや模索を繰り返しながらじっくり育ててきたコミュニティサイトが今、躍動し始めた手応えを感じています。コミュニティの「場」をさらに成熟させ、より有用な分析情報をお届けできるよう、今後も「アクアクララ コミュニティ」をサポートしていきます。