米ドルの需要が急激に高まり、世界の金融市場の混乱に拍車を掛けている。他の通貨は急落し、債務返済などにドルを必要とする企業や投資家は圧力にさらされている。19日のアジア市場では多くの国の通貨が急落し、主要株価指数は何年ぶりかの安値を記録した。投資家が資産を売り払い、現地通貨をはたいて米ドルに交換する動きが広がったためだ。韓国の株式市場はここ数年、外国からの比較的高水準の投資で恩恵を受けていたが、今月に入り数十億ドルの資金が流出している。韓国総合株価指数(KOSPI)は19日、8.4%下落して2009年7月以来の安値をつけた。機関投資家が株を投げ売りしてドルに換金する中、韓国ウオンも10年ぶり安値に沈んだ。国債の売りも広がり、韓国銀行(中央銀行)は市場を安定させるため10億ドル超の債券買い入れを表明した。