新型コロナウイルスがここにきて世界の貧困国で猛威を振るい始めた。一部の先進国はパンデミック(世界的な大流行)の初期段階で対応を誤ったが、資金力や制度面で劣る途上国も厳しい闘いを余儀なくされている。感染症の専門家らによると、ベネズエラやパキスタン、コンゴ民主共和国など、ほぼすべての途上国で感染者数がここ数日に跳ね上がっており、感染が爆発的に広がっていることがうかがえる。「わが国の大部分で破滅的な人道危機を回避するには、異例の行動が必要だ」。南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は23日夜、国民向けの演説でこう述べ、軍を導入して全土で21日間の封鎖措置を導入すると発表した。同国は1980年代にエイズウイルス(HIV)流行で大きな打撃を受けた苦い経験を持つ。
貧困国でもコロナ猛威、厳しい闘い
資金力や制度面で先進国に劣る諸国の現状
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