何のための現金給付か
“規模”先行で議論は混乱
世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言した新型コロナウイルスの感染拡大で、各国政府は金融緩和に加えて、大規模な財政出動を検討している。
米国トランプ政権は1兆ドル規模の経済対策を打ち出し、うち家計には1人当たり1200ドルの現金を配るという。
日本では小学校の休校で保護者が仕事を休まざるを得ないとき、収入を補償する新たな制度が創設されたほか、4月に取りまとめる緊急経済対策の検討が始まった。
「総額30兆円超」など規模の議論が先行し、「現金給付」「消費税率0%」などの主張が飛び交うが、未曽有の経験の前に議論は混乱しているように思われる。
一律の給付は人気取り
今は景気より生活支援優先
正しい政策は何なのか。