直近週の新規失業保険申請者数が恐ろしいほど急激に増加したことは、新型コロナウイルスによる経済への打撃がどれほど深刻なのか、一定の手掛かりを提供する。その深刻度を把握することは重要だ。米労働省が2日公表した新規失業保険申請件数(3月28日終了週)は、急増した前週の330万件からさらに跳ね上がり、665万件に達した。2009年で申請件数が最も多かった週の66万5000件、今回のエコノミストの予想中央値(現時点で予想はそれほど重要ではない)だった310万件をはるかに上回る水準だ。最も重要なのは、現場で何が起こっているのかをできる限り把握することだ。週次の新規失業保険申請者数は、雇用市場に関する最もリアルタイムの包括的なデータだ。コロナ封じ込め策による影響や製品・サービスの需要低下により、どれくらいのビジネスが業務停止やレイオフに追い込まれているのか、一定の理解が得られる。コロナ危機を発端とする経済危機への対応策を策定する政策担当者や政治家にとって、これは重要な情報だ。
コロナで失業急増の米経済、正しい体温の測り方は
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