米トランプ政権は保険未加入の新型コロナウイルス感染症患者について、病院が患者に治療費を請求したり想定外の料金を請求しないことに同意した場合、連邦政府の景気刺激策を通じて治療費を補償することを検討している。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。3日にこの方針を発表する見通しだという。ホワイトハウスは、医療保険制度改革法(ACA、通称オバマケア)に基づく保険加入希望者向けに臨時の登録期間を設けていないとして批判の高まりに直面している。失業者増加に伴い、雇用主を通じた医療保険を失う人が増えていることを受け、民主党議員は治療費を免除するよう政権と保険会社への圧力を強めている。病院は保険未加入の患者を治療した場合、政府から受け取る金額と治療費の差額を患者に請求することが多い。未加入者が病院から直接雇用されていない医師から治療を受けた場合、その分の費用も請求される場合がある。政権が導入するとみられる新たな枠組みでは、これらをいずれも禁止し、病院は現行のメディケア(高齢者向け医療保険制度)の設定レートに基づき治療費の補償を受けられるという。