中国の1-3月期国内総生産(GDP)成長率は1970年代以来のマイナスに陥った。何百万人もが失業し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は3カ月余りにわたって経済活動を圧迫している。そんななか、景気刺激策はどこへいったのか?日本や米国など世界の経済大国は金融・財政刺激策を打ち出しているが、中国はまだその域に至っていない。米国は国民への現金支給を含む2兆ドル(約220兆円)規模の刺激策や、失業保険給付の拡大、苦境にある業界への融資を実施している。中国政府の景気刺激策は、2008年の世界金融危機や15年の国内成長の急減速など、これまでの自国の経済危機対応すら下回る規模にとどまる。