米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は13日、新型コロナウイルスによる経済縮小への対応として政策当局者が早急に打ち出した初期対応が無駄にならないよう、議会と政府は支出を拡大する必要があるとの見解を示した。景気回復が当初想定されていたより長く掛かりそうな兆候が出ていることを受けた指摘だ。パウエル氏はオンラインでの講演で、「この下降局面の規模とスピードは現代において前例がなく、第2次世界大戦以降のどのリセッション(景気後退)よりもはるかに深刻だ」と指摘。景気の先行きと政策対応が不十分となる可能性に警戒感をにじませた。景気の回復速度は数週間前に想定されていたよりも緩慢になる恐れがあるとの見方も示唆した。