新型コロナウイルスの影響により、航空業界は1990年代に後戻りする可能性はあるだろうか? 当時は、今よりゆったりとした機内の飛行機が、少ない乗客で、少ない路線を、高い運賃で飛んでいた。だが、ノスタルジーにひたるのは控えた方がいい。欧州の格安航空会社(LCC)ライアンエアーは12日、定期便の40%の運航を7月から再開する方針を明らかにした。健康衛生対策として、乗客と乗務員に検温とマスク着用を義務化するという。同社は、欧州同業のイージージェットやアメリカン航空などが提唱している、中間席を外してソーシャルディスタンシング(社会的距離の確保)を強化する案を声高に批判している。国際航空運送協会(IATA)は、航空機の定員を3分の1減らすと、航空運賃は43~54%値上がりすると警告している。