大規模集会は凍結され、華やかな党大会の開催も難しい。激戦州を訪問することも困難だ。新型コロナウイルスの影響で伝統的な大統領選に向けた選挙運動が不可能になる中、ドナルド・トランプ米大統領とその選挙参謀たちは、2020年夏の選挙戦の苦境を脱する方法について戦略を練り直している。彼らの検討対象には、集会中のソーシャルディスタンシング(社会的距離の確保)の方法、直接参加型の党大会の実現方法、反発を買わない形でトランプ氏のキャンペーンを元の軌道に戻す方法などが含まれている。大統領選挙の投票日まで残り6カ月となる中、トランプ氏に対する圧力は高まっている。ほとんどの全国規模の世論調査と多くの激戦州の世論調査で、民主党の大統領候補となる予定のジョー・バイデン氏に後れを取っているからだ。トランプ氏は好調な米経済が自らの再選をもたらすと信じていたが、その経済は崩壊した。各種調査では、トランプ政権のコロナ危機対応に関する評価はまちまちだ。