新型コロナウイルス感染防止のために一部の営業を自粛したはずの子ども向けプログラミングスクールのFC加盟店が、密かに営業を続けていたワケとは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

ビジネスの現場では、様々な問題が発生する。横領や商品の横流し、情報漏えい、採用時の経歴詐称など、実に多種多様だ。創業1965年、年間7000件の調査を行う総合調査会社「トクチョー」が、日々の調査業務で遭遇するビジネスの現場における事件とその教訓を紹介する。題して「調査員は見た!不正の現場」。9回目の今回は、コロナによる自粛休業の陰でフランチャイズ本部を騙した、加盟店オーナーの調査にまつわるエピソードをお届けしよう。

体験入学は自粛のはずが……
なぜ新規生の数が異様に多いのか

 緊急事態宣言前後から全国で密閉・密集・密室の「3密」となりやすい業態が時短営業をしたり、営業自粛の措置を取ったりしているのは周知の通りです。トクチョーに寄せられる調査の相談も、今までにはない種類のものが増えています。

 今回の案件は、新型コロナウイルス感染防止のために一部の営業を自粛したはずのフランチャイズ(FC)加盟店が、FC本部を騙して納めるべきロイヤリティを逃れていた事例です。

 子ども向けプログラミングスクールKを全国にフランチャイズ展開しているA社のB事業部長は、経営会議でスクールKのL駅西口校における異変を報告しました。

 L駅西口校は、東京の本部からかなり離れた地方都市L市でオーナーのX氏が経営しています。報告された異変とは、L駅西口校の3月度新規生の入校が他校と比べて異常に多いことでした。

 プログラミングスクールに限らず、学習塾など子ども向けのスクールは、小・中・高等学校の卒業・入学の時期である3月、4月に新しく習い事を始める絶好の機会として、集客に最も力を入れています。