中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は28日、習近平中国国家主席の体制に挑戦してきた香港の反政府デモを取り締まる「国家安全法」を制定する方針を採択した。香港の高度な自治が脅かされることになる。体制の追認機関となっている全人代は、今週を通じて同法を審議。中国国営放送の中国中央電視台(CCTV)は、香港に「法的枠組みを確立・強化し、国家安全保障の仕組みを執行するため」方針は採択されたと述べた。中国政府の幹部らは、昨年夏に始まった香港のデモ活動が中国の主権を著しく脅かしたとして、方針の採択は国家安全保障を維持するために必要だと述べている。香港の野党政治家や民主活動家らは、「国家安全法」が一国二制度の下で守られてきた香港の自治体制を脅かすものだと批判してきた。