ドイツの首都ベルリンのナイトクラブでは、他人を危険にさらさない限り、望みのままに何にでもなれるし、何をしても構わないというのが通り相場だ。だが感染症のパンデミック(世界的大流行)下では、それが問題となる。パリにはルーブル美術館、ロンドンには王宮、そしてベルリンにはナイトクラブがある。その始まりはベルリンの壁崩壊(1989年)後の数年間にさかのぼる。当時、使われなくなった工業用建物の中で、即興の破天荒なパーティーが催されていた。そこから伝説のテクノクラブ「トレゾア」やライバルの「ベルグハイン」、そのほか無数のダンススポットが生まれ、あらゆる音楽やドラッグ、性的な嗜好(しこう)に応える多様なパーティーシーンを形成するようになった。
ベルリン名物ナイトクラブ、コロナで存続危機
観光客を魅了するクラブカルチャーに未来はあるのか
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