香港警察は、施行直後から「国家安全維持法」の執行を開始し、初の逮捕に踏み切った。この異例の新法は、6月30日遅くに内容が公表されるのと同時に、即時施行となり、法律の専門家でさえ、新法による全面的な影響を精査するのに追われている。66条項に及ぶ新法の全文が公表されたのは今回が初めて。専門家は新法により、欧米型の「法の支配」から切り離され、共産党支配を徹底する本土方式に切り替えられるとし、香港の司法制度を根本から変えるものだと指摘している。ニューヨーク大学(NYU)の中国法学者、ジェローム・コーエン氏は「これはつまるところ、香港の乗っ取りだ」と話す。専門家の意見を踏まえ、新法が香港における生活やビジネスに与える影響を以下にまとめた。