周りとは違うことに取り組み、新しい価値観を生み出す。そんな若者たちの挑戦心は、いかにして育まれたのか。今回は、地球上の万物を愛する「地球少年」を名乗り、昆虫食の魅力を発信する篠原祐太さん。幼少時から虫を食べるのが好きだったのに、大学に入るまではそれを誰にも言えずに苦しんでいたそうです。(聞き手/ダイヤモンド編集部論説委員 深澤 献)
桜の木に付く毛虫は
上品な桜餅の味がする
Photo by Masato Kato 拡大画像表示
──東京・八王子の出身ですね。
八王子といっても山に近い方で、家を出るとすぐに山。遊びのフィールドは山と、そこを下った所にある川がメインでした。
家族構成は会社員の父と専業主婦の母、三つ下の妹です。教育方針は、法に触れること以外は何でも好きなことをやっていいという感じです。僕が行きたい所に連れていってもらっていました。
今でも覚えているのは、幼稚園か小学校低学年のときに、神奈川・丹沢でヤマメを捕ったこと。川に入ってサワガニを探していたら隅っこの方に気配がして、なんとなく手を出したら捕れたんです。自分の手でつかんだヤマメの美しさ、感動は一生、忘れません。
──幼い頃から生き物が好きだったんですか。
そうですね。幼稚園では昆虫博士と呼ばれていました。ただ、特別に生き物や虫だけが好きだったわけではありません。地球上の万物に興味があり、格好いい石もコレクションしましたし、河原でたき火もしました。
──その頃から虫を食べていた?