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いまやアジア最大の財閥となったサムスングループ。その中核をなすサムスン電子だが、半導体のファウンドリー事業で苦境に立たされている。シェアはTSMCの1割に落ちこみ、後発メーカーの猛追で業界2位の座も危うい。いまサムスンに何が起こっているのか?※本稿は、日本サムスン元顧問の石田 賢『揺らぐサムスン共和国:米中対立の狭間で苦悩する巨大財閥』(文眞堂)の一部を抜粋・編集したものです。
嫉妬されるほど順調だった
「サムスン共和国」のいま
サムスン財閥は、サムスン電子を中核企業とし、系列企業62社から構成されている。サムスン電子は、韓国を代表するグローバル企業である。就職を目指す大学生にとってサムスン電子は憧れの的であり、韓国民にとっては誇りにもなっていた。時に政治との癒着や不透明な支配構造が指摘されて国民の嫉妬を買い、しばしば「サムスン共和国」とも揶揄されてきた。
それでも過去30~40年間、サムスン電子は順風満帆に業績を伸ばしてきた。「選択と集中」や「素早い意思決定」など同社を成功に導く言葉に溢れていた。学術書でもテレビ・マスコミでも、停滞する日本企業との対比で、成長要因の分析が注目を集めていた。
ところがそのサムスン電子が今、内憂外患に見舞われている。その最大の内部要因は半導体事業の不振にある。
2024年のサムスン電子の業績をみると、売上高は前年比16.2%増の300兆8709億ウォン(30兆871億円)、営業利益は396%増の32兆5754億ウォン(3兆2575億円)、売上高営業利益率10.9%と一見順調そうに見える。







