マイクロソフトは自社製品としてここ数年で最も注目されるソフトウエアを無償で提供している。それにはそれなりの理由がある。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で多くのオフィス労働者が3月以降、在宅勤務を続けており、これがマイクロソフトの「チームズ」に新たな追い風となっている。チームズは、スラックやドロップボックス、ズームなどのサービスと競合する共同作業ツールをまとめたパッケージだ。チームズの利用はロックダウン(都市封鎖)開始以来、爆発的に増えている。調査会社コムスコアのデータを引用したゴールドマン・サックスの最近のリポートによると、チームズの5月のユニーク訪問者数は前年同月比943%増となった。マイクロソフトは4月に開いた直近の決算電話会見で、チームズのデーリー・アクティブ・ユーザー数が7500万人と、そのわずか3カ月前のユーザー数の3倍以上に達したことを明らかにした。