フィットネス関連のウエアラブル端末メーカー、米フィットビットは今、何事も予断禁物と考えた方がよいだろう。同社は25日午前、新製品を発表した。新型スマートウオッチ「Sense(センス)」を投入。併せて既存モデルの「Versa(バーサ)」と「Inspire(インスパイア)」も新モデルを打ち出した。これらの端末は来月発売予定という。今回は、フィットビットが昨年11月に米アルファベット傘下グーグルによる買収に合意して以来、最大規模の製品発表となった。フィットビットは、今回の新製品発表のバーチャルイベントで買収の件に触れなかったが、これが重要問題であることは暗黙の了解だ。グーグルは過去に、ハードウエア事業ではこれより大規模な買収を行っており、2011年に通信機器大手モトローラ・モビリティを125億ドル(約1兆3300億円)で、14年にはスマートホーム関連機器を手掛けるネストラボ(ネスト)を32億ドルで買収した。だが、ハイテク大手に対する当局の目が厳しくなっている現在、今回の21億ドルのフィットビット買収が、実際には最大の試練を招く恐れがある。欧州連合(EU)は今月、プライバシーに関する懸念をめぐり、グーグルのフィットビット買収に対して本格的な調査を開始していることを明らかにした。両社は、フィットビットの健康関連データがグーグルの広告ビジネスに使用されることはないと主張している。
フィットビット、逃げ切れないグーグルの影
グーグルによる買収が最大の試練を招く可能性も
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