これまで、任意でよかったおくすり手帳への医薬品の情報記入(シールの添付)も、指導料を加算するための必須条件となった。

 そして、大きな問題となっているのが飲み残しの薬だ。薬局からもらってきても飲まずに捨てられている薬は、年間400億円にも及ぶと推計されている。こうした無駄をなくすために、処方せん通りに薬を揃えるだけではなく、調剤する前に飲み残しの薬があるかどうかを患者に確認し、その量が多い場合は医師に連絡して、投与日数の変更を確認することも義務付けられたのだ。

 算定条件を満たすためには、ジェネリックの情報提供や残薬の確認をしなければならない。「ジェネリックに変えてみませんか」「飲み残しのお薬はありませんか」という声掛けは、たんに患者を心配しているというだけではなく、薬剤報酬を得るための必要条件だというのが見えてくる。

なんでも相談できる
かかりつけ薬局をもとう

 今年4月からジェネリックの使用が増えた背景には、こうした診療報酬による誘導があったわけだが、この流れは今後ますます加速していくだろう。

 先発品の2~7割の価格で利用できるジェネリックは、患者の自己負担を軽減できるだけではなく、健康保険財政全体の有効活用にもつながる。国民共通の財産である皆保険を守っていくためには、所得の低い人が自己負担を下げるために使えばいいというものではなく、国民みんなが取り入れていく必要があるだろう。

 しかし、なんでもジェネリックにすればいいというのは少々乱暴だとも思う。ジェネリックの効果・効能は、投薬後の血中濃度の検査などで先発品と同等であることが確認されているが、添加物などの関係で溶け方や剤形が異なり、先発品と全く同じとは言い切れない面もある。品質や効果を疑問視する声もあり、それがこれまでジェネリックの普及を妨げる原因にもなってきた。

 こうした疑問をもったときに相談できるように、ふだんから作っておきたいのが「かかりつけ薬局」だ。薬のことを勉強している薬剤師なら、数あるジェネリックの効果や副作用の情報も把握しているので、薬を選ぶときにも強い味方になる。

 いつも行く薬局を決めておけば、複数の医療機関を受診しているときに起こりやすい重複投薬による健康被害も防ぎやすいし、飲み残しがでた場合の投薬量の調整なども医師に掛け合ってもらいやすい。ただし、中にはたんに医療費を請求するために薬や書類を揃えている薬局もあるので注意が必要だ。これからは、どのような薬局をかかりつけにするかで、自分の健康と医療費に差が出る時代になりそうだ。