米半導体大手マイクロン・テクノロジーは29日発表した6-8月期(第4四半期)決算を巡り、高い期待と低い期待の挟み撃ちにあうという、奇妙な立場に立たされた。同社にとっては不運なことに、決算発表後は高い期待による反応が優勢となった。売上高は前年同期比約24%増の61億ドル弱と、市場予想の59億ドルを上回った。調整後1株利益は1.08ドルで、やはりアナリスト予想を超えた。主に寄与したのはDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)で、同事業の売上高は29%の大幅増となった。DRAMはマイクロンの事業全体の3分の2余りを占める。だが同社は29日の電話による決算説明会で、2021年度の上半期にNAND型フラッシュメモリーへの「(製品)ミックスのシフト」を予想していると述べた。これは利益をやや下押しする。価格圧力が発生するほか、新たな製造工程に関連してコストが上昇するからだ。マイクロンはいずれの問題も下半期には収まるとの見通しを示した。