電気自動車(EV)の開発に多額を投じる自動車メーカーは今、極めて重要な選択に直面している。バッテリーの中核部品をもっと自分たちで製造するか、他社から購入するかの選択だ。バッテリーはEVの価値の4分の1~4分の3を占める最も高額なコンポーネントの1つ。そのコストの引き下げが採算性の鍵を握っていると自動車会社幹部らは話す。しかし、内燃機関は従来、自動車メーカー自身が開発・製造してきたのに対して、EV向けバッテリーの生産はパナソニックや韓国のLG化学、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)などアジアの電子機器や化学会社が占めている。世界各地の規制当局が自動車会社にEVの販売増強を促す中、自動車会社幹部は高品質なバッテリーを生産する工場が不足する可能性を懸念している。