転職ホントのところ写真はイメージです Photo:PIXTA

多くの人が転職に期待することの一つに“年収アップ”があります。ただ、全ての人が転職で年収を上げられるわけではありません。転職で年収が上がる人とそうでない人、違いはどんなところにあるのでしょうか。(アサイン 瓜生遼馬)

転職で年収が上がる人は
どんな人なのか?

「年収を上げたい」という転職理由は、いつの時代も根強く存在しています。

 実際に、私が転職希望者とお会いする中でも、「今より条件の良い会社に行きたい」「もっと評価される環境で働きたい」といった声は非常に多く聞かれます。

 しかし、転職によって必ずしも年収が上がるわけではありません。

 厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」によれば、転職後に賃金が上がったと答えた人は約39.0%。一方で、変わらなかった人が約20.2%、下がった人は40.1%に上ります。つまり、「転職=年収アップ」とは限らないのが現実です。

 では、どうすれば年収を上げることができるのでしょうか?

 多くの人は、「今の年収が高いから、次の転職でも高いオファーがもらえるはず」と考えがちです。

 たしかに、M&A業界やコンサルティング業界、人材業界の一部など、年収水準が高い業界は存在し、そうした環境に身を置くことで高収入を得やすい傾向があるのも事実です。

 しかし、「現在の年収が高い=転職市場でも評価される」とは限らない、という点に注意が必要です。

 なぜなら、今の年収はあくまで企業内での評価や報酬設計、例えば職位や等級、インセンティブ制度、年功序列などによって決まっている場合が多く、必ずしも他社でも通用するとは限らないからです。

 一方で、転職において年収を上げている人たちには、ある共通点があります。