新型コロナウイルスの感染拡大と政治の分極化が進む中、米国は周期的に訪れる自責の念と存在価値を問う状況に陥っている。これは悪いことではない。常に自己を問い直し、現状維持の状態に安住するのを拒否することは、米国を機能させるダイナミックな文化の一部だからだ。しかし、ジョー・バイデン政権が誕生しようが、ドナルド・トランプ政権が2期目に入ろうが、米国の政策担当者は、不安と絶望の先を見据えなければならない。一部分野では、米国の国際的地位は2016年時点よりも強固になっている。これはトランプ大統領の外交政策への支持表明ではない。米国の歴史を振り返れば、われわれが得てきた機会は、国内の外交分野の既成勢力が実行したり、実行しなかったりしたさまざまな政策よりも、米国社会のダイナミズムの転換点や米国の地政学的優位性と関連していたことが多かった。
【オピニオン】米国にとって地政学上の好機到来
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