病気を遠ざける「免疫力」は腸で作られるため、腸内環境をよくする食品をとることが重要、というのは、81歳の免疫専門医である藤田紘一郎氏の弁。いわく、健康長寿のために勧める食品には、野菜、発酵食品、肉や魚の骨から出るだしなど。それらの食品をスープでとるメリットは、体調が悪くても年をとっても体に吸収しやすいことです。
ウィズコロナの時代を生きるすべての人に手に取っていただきたい最新刊『免疫専門医が毎日飲んでいる長寿スープ』では、著者自身も毎日飲んでいる究極のスープはじめ、おいしく続けるための73レシピを紹介している。
この連載では、自分で免疫力を高める食事の法則や、著者が勧める『長寿スープ』のレシピなどをお伝えしていきます。

腸内環境にいい食材が全部入った
藤田家ヘビロテ「長寿スープ

あまり難しく考えずに、冷蔵庫にある野菜や骨つき肉などを入れてことことと煮込んでみましょう。野菜と肉のうまみがじんわりと溶け出てくるので、味つけは塩、こしょうだけで充分おいしく食べられます。仕上げに酢を加えるとさっぱりとして食べやすくなるだけでなく、水溶性食物繊維と合わさって、効率的に腸を健康にしてくれます。

簡単、おいしい、続けやすい!<br />究極の「長寿スープ」の作り方骨つき肉と野菜をゆっくりと煮込むだけ! シンプルな味つけでも極上の味わいに

材料(作りやすい分量)

鶏手羽先4本
キャベツ1/4個
にんじん1/2本
しいたけ2枚
ミニトマト6個
塩、こしょう、酢各少々

作り方

1 キャベツは大きめのひと口大に切る。にんじんは縦半分に切り、斜め薄切りに、しいたけは薄切りにする。
2 鍋に1と鶏手羽先を入れ、ひたひたの水を注いで煮立てる。
3 弱めの中火で20分ほど煮て、野菜がやわらかくなったら、塩、こしょうで調味し、酢をひと回しする。

調理時間30分

エネルギー 142kcal
たんぱく質 3.8g
糖質 11.6g
塩分 0.8g

本原稿は、藤田紘一郎著『免疫専門医が毎日飲んでいる長寿スープ』の冒頭からの抜粋です。『免疫専門医が毎日飲んでいる長寿スープ』では、腸内環境を整えて免疫力を高める「長寿スープ」のレシピがたっぷり収録されています。ウィルスが蔓延するこの秋冬、免疫力を高めて病気にならない体を手に入れてみませんか?(次回に続く)

簡単、おいしい、続けやすい!<br />究極の「長寿スープ」の作り方
藤田紘一郎(ふじた・こういちろう
1939年、旧満州生まれ、東京医科歯科大学医学部卒、東京大学大学院医学系研究科修了、医学博士。テキサス大学留学後、金沢医科大学教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学教授を経て、現在、東京医科歯科大学名誉教授。
専門は、寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。1983年、寄生虫体内のアレルゲン発見で、日本寄生虫学会小泉賞を受賞。2000年、ヒトATLウイルス伝染経路などの研究で、日本文化振興会・社会文化功労賞、国際文化栄誉賞を受賞。
おもな著書に、『50歳からは炭水化物をやめなさい』(大和書房)、『脳はバカ、腸はかしこい』(三笠書房知的生きかた文庫)、『腸をダメにする習慣、鍛える習慣』『人の命は腸が9割』『ヤセたければ、腸内「デブ菌」を減らしなさい!』『免疫力』(以上ワニブックスPLUS新書)などがある。