昨年、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超える最高齢を更新し、いまや世界的に見ても“長寿大国”となった日本。しかし、「長生き」は本当に幸せなことなのだろうか。厚生労働省の統計(2016年)によると、日本人は平均寿命と健康寿命の差が大きく、男性は約9年、女性は約12年も不健康な期間があるとされている。年々平均寿命が延びている日本人にとって、「いきいきと健康のまま長生きすること」はこれからの課題となってくるだろう。そこで、『「日本人の体質」研究でわかった 長寿の習慣』(青春出版社刊)の著者・奥田昌子氏が、日本人の体質や病気の傾向に特化した健康対策をアドバイスする。
日本人の弱点である○○を溜めない食生活とは
人生100年時代といわれる今、日本では100歳を超えても健康で元気な人が増えてきている。双子の長寿姉妹の妹・ぎんさんは、自分のことは自分でやり、「家の中に閉じこもっていてはいけない」と毎日のように散歩に出られていたという。また、医師の日野原重明先生は100歳を超えた後も、現役の医師として精力的に活動されていたことは有名だ。このように、100歳を超えても健康でいきいきと暮らせた人たちは、どのような食生活や生活習慣を心がけていたのだろうか。全国の百寿者に向けて行った調査、ならびに長寿医学分野の研究によると、彼らには共通する「4つの習慣」があることがわかった。