予告編は多くの場合、その番組の質を正確に映し出すわけではない。だが米動画配信大手ネットフリックスが3カ月前に示した7-9月期（第3四半期）の予想は核心を突いていた。20日発表された7-9月期の動画配信サービス有料会員は220万人の純増にとどまった。同社が予想した250万人を若干下回ったが、新型コロナウイルスの感染拡大による大幅な需要「前倒し」を正しく反映する結果となった。純増数は今年上半期に2600万人近くに達した。これは過去3年間のネットフリックスの年間平均純増数にほぼ匹敵する。だがウォール街はこの業績見通しを鵜呑みにしなかった。ファクトセットによると、アナリストは7-9月期の純増数を約360万人と予想していた。10-12月期について同社が予想する600万人もウォール街の目標値である630万人を少し下回る。コロナの影響で製作が凍結されため、7-9月期のフリーキャッシュフローは過去最高の11億ドルに膨らんだ。しかし、ネットフリックスの投資家は会員数の伸びに注目する傾向があるため、決算を受けて株価は6％下げた。