最近の株式相場急落をよそに、投資家は米大統領選の迅速な結果判明と年内いっぱいのボラティリティー低下を見込んで取引しているようだ。とりわけ経済成長に最も敏感なセクターの銘柄は10月に上昇している。一方、米国債は利回りが急上昇(価格は低下)している。投資家は来年1月にかけて不安定な値動きが続くと何カ月も身構えていたが、デリバティブ市場が活況を呈する中でボラティリティーが年末まで低下し続けるとの見方が高まっている。バリュー株――純資産で評価した企業価値と比較して通常、株価が割安な水準にある銘柄――はアウトパフォームしている。10月のS&P 500バリュー指数は、26日の時点で1.6%高と、S&P 500グロース指数の0.8%高を上回っている。バリュー指数の上昇率は9月に続いて10月もグロース指数を上回る見通しで、2カ月連続で上回れば今年初めてのこととなる。