米アップルが「iPhone(アイフォーン)」向けに計画しているプライバシー設定の変更を巡り、競争を阻害するとして広告会社やニュース発行元がフランスの競争当局に異議を申し立てた。アップルの基本ソフト(OS)は来年早期から、広告識別子の収集についてユーザーから許可を得ることをアプリに義務付ける。広告識別子はターゲティング広告を配信したり、広告効果を調べたりするために使用される。業界団体を通じて今回の異議申し立てに加わった企業は、情報を追跡されることに同意するユーザーは非常に少なく、ゲーム開発者やニュース発行元、さらには広告会社にとって対象を絞った広告が困難になると訴えている。今回の件は、ネット上のプライバシー保護措置に対し、独占禁止法違反を理由として法的措置を講じる先駆的な動きとなる。