ビッグテック(巨大IT企業)は無敵か。29日午後に発表された決算は複雑な状況を物語っている。GAFA(アップル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、そしてグーグル親会社のアルファベット)は一斉に7-9月期決算を発表した。4-6月期決算発表の時もそうだった。GAFAに比べて規模は小さいが影響力の大きなツイッターも29日に7-9月期決算を発表した。これら5社の数字は予想通り非常に大きく、おおむねアナリスト予想を上回った。だが投資家は大いに失望したようだ。29日の時間外取引でアルファベット株は7%近く上昇したものの、決算発表を受けて株価が上昇したのは5社のうちアルファベットだけだった。アップル、アマゾン、フェイスブック3社の年初からの株価上昇率が平均56%であるのに対し、アルファベットは16%と、そもそもハードルが低かったことが影響している。中核をなすグーグルの広告事業が急回復したことも大きい。アルファベットは4-6月期に初めて減収を計上していた。また、10-12月期決算報告からグーグルクラウド事業を別の事業区分として報告する予定だと明らかにした。アマゾンがクラウド事業のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)を同様に別の事業区分とし始めた2015年、株価は118%急伸した。