米大統領選は明確な勝者が決まらぬまま、3日の投票日から集計作業が翌日以降にずれこんだ。政治的に分断された両党をそれぞれ支持する有権者の心には、不透明感――そして恐怖心――が忍び込んでいる。民主党候補のジョー・バイデン前副大統領に投票したウェストバージニア州のジャンネ・ピータースさん(59)は、夜が更けるにつれて、既に奇妙だった選挙シーズンがさらに曲折する様子が明らかになったと語る。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に郵便投票が歴史的な数に上ったことから集計結果の発表は遅れ、複数の激戦州で勝敗が見通せないままだ。「神経がおかしくなりそう」と宝石商のピータースさんは語る。「2016年には少なくとも夜10時半までに、ベッドにもぐって泣くしかないと分かったのに」
決着つかぬ戦い 有権者に広がる不安、そして恐怖心
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