日本株と台湾株は今週、数十年ぶりの高値をつけている。東アジア株式相場の上げ幅は米国の相場を上回っている。多くのアジア資産が米国の資産をアウトパフォームする時期がやってきたのかもしれない。風向きを示すシグナルとして、日経平均株価の年初来パフォーマンスは現在、ドル建てでSP500種指数とほぼ一致している。東証株価指数(TOPIX)は下回っているが、その差は縮小しつつある。一方、韓国株と台湾株ははるかに上回っている。この背景にあるのは、大統領選を受けて変わったかもしれない米国の貿易政策だ。ハイテク分野やサプライチェーン(供給網)に関わる中国企業のみならず、他国の同じような企業にも恩恵をもたらすとみられている。ホンダが先週末に発表した予想を上回る決算は日本の自動車メーカー各社の株価押し上げに寄与したが、向こう4年間に新たに大きな関税が課される見通しが弱まったことも材料視されたことは明らかだろう。