妻から反感を買いやすい夫の行動

 最近話題になったハッシュタグは、入れ知恵をしてくれた担当編集によると「#世界一役に立たない旦那の行動」らしい。筆者も人の夫なので人ごとではないとはいえ、どんな報告が上がってくるのか、実にワクワクを禁じ得ないハッシュタグである。調べてみるとトレンド入りしていて、対抗勢力として「#世界一役に立つ旦那の行動」まで流行り始めていた。
 
「役に立たない」の方は、旦那デスノート的に夫への深い憎しみをうかがわせるものや、慈悲の眼差しを含んだものまであって幅広い。思わずクスリと笑わされるものもあって、個人的には、妻が出産の佳境を迎えたタイミングで酸欠を起こして運ばれていった夫のエピソードが面白かった。
 
 役に立たない夫の行動は大別すると2種類ある。一つは、自ら動こうとしない夫によるものである。子どもが泣いていたら妻に「子どもが泣いているよ」と伝えるだけの夫や、妻に「家事がいたらない」と注文をつけるが、自分では家事をしようとしない夫がこれに当たる。こうした夫の多くは寝そべってテレビを見るか、スマホをいじりながら生返事をするのが得意である。
 
 もう一種類の役に立たない夫の行動とは、見当外れな仕事である。具体的には「買い物を頼んでも注文の品を買ってこない」「家事に取り組んでも満足にできない」などで、夫の行動が結果的にかえって妻の負担を増やすことになる。妻視点だと疲れさせてくる夫像だが、動かない夫よりは妻に協力的な姿勢が見られる分だけよほどましといえるであろう。

妻の手料理に苦しむ夫、同情の余地はアリかナシか

 一方、夫側の不満もネットを見ればざくざく出てくる。5ちゃんねるで昔から人気のある「嫁のメシがまずい」(※通称「メシマズ」)というスレッドでは、妻の振る舞う手料理のクオリティーに悩む夫たちが集まってあれこれ報告を交わしている。第三者から見れば「作ってもらう立場で何を夫は偉そうに」と思って当然だが、その当然を吹き飛ばすくらい登場する料理が個性的で、シチューに入浴剤が入っていたりする。ネット掲示板のことなのでどこまで創作かわからないが、架空の出来事として割り切って読んでも内容(料理)が奇想天外な方向に振り切られているので楽しめる。
 
 まずいとされる料理を作る妻たちは、基本的なセオリーを押さえないまま閃きで料理を完成させていく。「メシマズ」には、手抜きゆえにまずいのでなく、むしろかなり手が込んだ一品が作られその味が壊滅的である、という傾向がある。
 
 基礎・常識をすっ飛ばしているとはいえ、夫のために喜んでもらおうと台所に向かう妻の姿はけなげであり、ネットで話のタネにされるいわれはないという考え方もあるが、その料理のおかげで徐々にやせ細っていく夫の姿もまた、けなげである。なお、夫が妻に代わって料理をしない理由には「今、手を貸してしまうと、妻は一生まともな料理が作れなくなるかもしれない」というケースもあるようだ。