もちろん、時代の影響を大きく受けていることは事実です。新型コロナウイルスの感染拡大の終息が見通せない中、多くの人が「今は動くときではない」と考えているのでしょう。プロスポーツ業界でも、流動し続ける人は変わらずし続けているのですが、「できる人材」の流動性が全体として低い状態が続いているように実感しています。スポーツ興業は競技を問わず収入が激減していて、あらゆるクラブが事実上の大赤字ですから、どこに行っても苦しい状況は変わりません。焦りはあるものの、もう少し踏ん張れば状況が良くなる可能性もあるかもしれない。責任感のある人ほど今はどうにかクラブと一緒に耐えて乗り越えなくてはならない。そう考えて、動くに動けない人が多いのだと思います。

 もちろん、コロナ禍でも業績のいい業界や企業はありますから、能力と経験値がめちゃくちゃ高くて優秀な人材は、気にせず新しいフィールドに移ることができるでしょうが、そうもいかない人が多数派でしょう。

自分で成長できる人、来たれ!

池田純横浜DeNAベイスターズ初代球団社長で、現在はさいたまスポーツコミッション会長兼さいたまブロンコス代表の池田純氏

 というわけで、とりわけプロスポーツ業界にとって、今は決して採用に有利なタイミングではありません。特に、ブロンコスのようなどうなるか分からないベンチャー型にとっては最も不利です。しかし、人手不足は待ったなしです。では、妥協して「来る者拒まず」の精神で採用すればいいのでしょうか? 100パーセントNOです! 中途半端に妥協して、工数欲しさに、人材を採って、向いている方向や仕事への考え方が異なり、手取り足取り教育が必要になれば、かえって仕事が増えてしまって、何のための採用か分かりません。これまでの経営の経験でも、悩まされ、一番時間を使ったのは「人」でした。

 そこで「こんな人材が欲しいんだ!」というクライテリア(判断基準)を、周囲からの突っ込みなど気にせずに、明文化してみました。それが、<Wild Power10箇条>です。