11月29日は「いい肉の日」。スーパーで牛肉を選ぶ時、国産牛と和牛で値段が倍も違い、さらにA4等級やA5等級とつくと一段と高くなる。高くなるには理由があるはずだが、ご存じだろうか。おいしい肉を楽しむための基礎知識をプロに聞いた。(サイエンスライター 川口友万)
飼い方や地域で異なる
同一品種のブランド牛
話を聞いたのは伊勢丹新宿店の食品・レストラン営業部の生鮮担当スタッフマネージャーである川合卓也さん。伊勢丹新宿店の精肉コーナーは、業界での評価が高く、料理雑誌で肉を担当するライターも「肉について聞くなら、伊勢丹新宿店がイチ押し」というほどだ。
――早速ですが、牛肉にブランド牛というのがありますが、どういう種類があるのでしょうか。
川合 まず牛は大きく肉牛と乳牛に分かれます。乳牛は白黒模様のホルスタインやジャージー種が主です。肉牛はいわゆる黒毛和種などの和牛や和牛と乳牛の掛け合わせである交雑種と呼ばれるものが主流です。通称である国産の和牛と呼べる牛は4種類に限られています。