吉川貴盛元農林水産相(撮影日時は2019年7月16日)
吉川貴盛元農林水産相(撮影日時は2019年7月16日) Photo:JIJI

自民党の元農相吉川貴盛衆院議員(70)(※「吉」は正式には上が「士」でなく「土」、以下同じ)=北海道2区=が在任中、鶏卵生産大手「アキタフーズ」(広島県福山市)の元代表(87)から3回にわたり、計500万円を受け取っていた疑惑が浮上した。アキタ社は河井克行元法相夫妻の選挙違反事件を巡り、関係先として検察当局の家宅捜索を受けていた。現金供与について東京地検特捜部も事実関係を把握しており、農林水産省やアキタ社の関係者を事情聴取するなど既に捜査に着手しているもようだ。今国会は5日に会期末を迎えるが、果たして立件はあり得るのか。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

業界のため
農水族議員に働き掛け

 全国紙社会部デスクによると、吉川元農相は元代表と大臣室や議員会館で少なくとも8回にわたって面会。このうち3回、大臣室で現金を供与した疑いがある。

 元代表は鶏卵業界団体の役員を務め、家畜を快適な環境で飼育するアニマルウェルフェア(AW)の国際的な基準や、鶏卵価格が下落した際に業者の損失を補填(ほてん)する鶏卵生産者経営安定対策事業(以下、事業)で農水族議員や農水省幹部に働き掛けをしていた。

 今回の現金供与疑惑についても、関係者に「業界のためにお願いした」などと話し、ほかの族議員らにも現金を供与していたとみられる。