英国が西側諸国で先陣を切って新型コロナウイルス予防ワクチンの接種を開始したことで、公衆衛生に関してかねて存在する倫理的問題が再び焦点に浮かび上がってきた。ワクチン接種者に対して免疫の証明を発行することは正当かどうかという問いだ。構想では、ワクチンの接種を受け、他人への感染リスクがないと証明できれば、その人物はマスク着用やソーシャルディスタンス(対人距離の確保)といった規定に従わなくてもよくなると考えられている。レストランや劇場、オフィスなどは、ワクチン接種の証明を持った人々を迎え入れることで安心して稼働を再開することが可能になり、国境をまたぐ移動も復活するだろう。そして、ワクチン接種者が増えれば、暮らしも段階的に正常化する見通しだ。
「免疫パスポート」は有効か、倫理問題巡る疑問も
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