習近平国家主席が権力を握ってから10年以上が経過した今、中国の軍事力はより強大になり、工場は世界の製造業を支配し、テクノロジー分野をけん引する企業は米シリコンバレーとの差を縮めている。しかし、経済の多くの部分は混乱状態にある。巨大な不動産バブルの崩壊により数兆ドルの富が失われ、消費者信頼感は大幅に低下し、雇用市場は厳しさを増している。このギャップは、習氏が経済よりも安全保障を優先させてきたことを示している。同氏は人工知能(AI)、半導体、電気自動車(EV)などの戦略的分野における自給自足体制の構築に数千億ドルを投じる一方、雇用創出や中間層の底上げにつながる経済改革を先送りにしている。これは全て、軍事力と産業力を基盤とした「民族の復興」というビジョンの実現に向けた取り組みであり、この戦略はドナルド・トランプ米大統領が訪中し習氏と会談する際に全面的に示されることになりそうだ。
習氏の下で混迷深める経済、技術・軍事優先
政府がAI・電気自動車・軍事力に資金を投じる一方、消費者マインドは冷え込み、雇用市場は厳しさを増している
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