米中関係のカギ、中国が固執する「核心的利益」とは何か
バイデン政権誕生で米中関係の“論点”はどう変わるのでしょうか Photo:Pool/gettyimages

 2021年、中国は中国共産党結党百周年という政治の季節を迎える。

 党の正統性を保持し、強化するという意味で、政治的な失態、政策的な失敗が許されなくなる。党、政府、軍、国有企業を含め、現場の指揮官や担当者は緊張感に苛まれながら、保身を最優先する政策立案・実行に奔走するのが必至である。その過程で、共産党指導部は、内政では政治的引き締めを、外交では特に主権や領土に関わる分野で強硬的、拡張的な動きを断固として継続していくであろう。前者ではメディア、言論、出版、大学、研究機関、NGO、市民社会、後者では香港、台湾、南シナ海、東シナ海といった舞台がその対象となる。

バイデン政権へ送った祝電に
透けて見えた「習近平の本音」

 そんな中国にとって、2021年、難易度や不確実性という観点からも、最大限に重視し、実現したいのが米中関係の安定的管理というのが筆者の分析である。11月25日、米大統領選挙から20日以上の時間を経て、習近平国家主席(以下敬称略)が、ジョー・バイデン氏に祝電を送った。それは、中国共産党指導部として、バイデン政権の正式な発足を前提に、約2カ月後に備え、本格的に準備と対策を進めていくゴーサインを意味していた。

 この期間、筆者も中国の党、政府、軍、政府系シンクタンクなどと「バイデン政権への対策は?米中関係はどう変わるか?」について議論をしているが、権力の一極集中や個人崇拝横行もあってか、皆口裏合わせをしたかのように、まず率先して「習近平主席がバイデン当選大統領に送った祝電が中国側の核心的立場」という見解を伝えてくる。

 祝電には次のようにある。