
2025.2.4
習近平が「トランプ関税」にすぐ報復しない3つのワケ【専門家が解説】
トランプ第2次政権が1月20日に発足し、2週間が経とうとしている。トランプ大統領は就任初日、計26本の大統領令に署名するなど(注:4年前のバイデン氏は9本、8年前のトランプ氏は1本)、スタートダッシュを切っているように見受けられる。
国際コラムニスト
加藤嘉一(かとう よしかず)
国際コラムニスト。楽天証券経済研究所客員研究員。1984年静岡県生まれ。2003年高校卒業後、単身で北京大学留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、ハーバード大学ケネディ・スクール(公共政策大学院)フェロー、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員、香港大学アジアグローバル研究所兼任准教授などを歴任。著書に『われ日本海の橋とならん』『中国民主化研究:紅い皇帝・習近平が2021年に描く夢』『リバランス:米中衝突に日本はどう対するか』(いずれもダイヤモンド社)など。中国語の著書も多数。
2025.2.4
トランプ第2次政権が1月20日に発足し、2週間が経とうとしている。トランプ大統領は就任初日、計26本の大統領令に署名するなど(注:4年前のバイデン氏は9本、8年前のトランプ氏は1本)、スタートダッシュを切っているように見受けられる。
2025.1.21
2025年1月20日(現地時間)、米国でトランプ第2次政権が発足する。トランプ第1次政権期に米中関係は荒れた。貿易戦争が勃発し、新型コロナウイルスの発生源問題で応酬を繰り広げ、互いの総領事館をシャットダウンした。トランプ氏の予測不能性に翻…
2025.1.7
2024年が歴史となり、新たな年がスタートした。昨年は「選挙イヤー」と言われた。台湾を皮切りに、ロシア、フランス、インドなど地域の大国で国政選挙が行われ、11月の米国でクライマックスを迎えたと言える。日本でも自民党総裁選が行われ、石破政…
2024.12.24
「経済基礎決定上層建築」筆者が中国の北京大学で国際関係を学んでいた2000年代、所属学部における国際関係や外交の授業、及び全学必修の「マルクス主義原理」や「毛沢東思想」といった授業の中で、幾度となく触れた、マルクス主義理論に基づいた言…
2024.12.10
11月に行われた米大統領選挙でトランプ共和党候補が圧勝し、議会両院も共和党が過半数を占めた。来年1月20日には、トランプ第2次政権が発足するわけであるが、トランプ氏は、前回当選時と比べても、迅速かつダイナミックに、閣僚を含めた次期政権人…
2024.11.26
自民党総裁選、衆議院選挙を経て、内閣総理大臣の地位に座る石破茂氏が11月15日(現地時間)、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に出席するために訪れていたペルーで、習近平国家主席と初の首脳会談に臨んだ。習主席と石破首相が、米国、特…
2024.11.12
米国の大統領選挙が11月5日(現地時間)に行われ、共和党のドナルド・トランプ候補が勝利した。筆者が本稿を執筆している11月11日(日本時間)午前の時点で、大統領を選出する選挙についてはすべての開票結果が出ており、トランプ候補が獲得した選…
2024.10.29
中国民主化研究とは中国共産党研究である、という立場を取る本連載にとって、共産党の正統性、そして党を率いる習近平総書記(以下、敬称略)の権力基盤がどうなっているかをリアルタイムでモニタリング(定点観測)することは、極めて重要である。
2024.10.15
10月10日、台湾の頼清徳総統が建国記念日に当たる「双十節」式典で演説した。5月20日の総統就任演説に次ぐ、重要な演説である。今回はどうだったのか。筆者も画面越しで、生中継で演説を見た。頼演説を振り返ってみる。
2024.10.1
9月27日、自民党総裁選挙の投開票が実施され、決選投票で高市早苗経済安全保障担当大臣を抑えた石破茂元幹事長が新総裁に選出された。筆者の観察によれば、史上最多9人が立候補した今回の自民党総裁選を巡る動向を、中国共産党は密に注視していた。…
2024.9.3
8月27~29日、米国のジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官が、王毅中央政治局委員兼中央外事工作委員会弁公室主任の招待に応じる形で訪中し、米中戦略対話を行った。今回のサリバン訪中及び米中戦略対話は、二重の意味で「初」であった…
2024.8.20
中国に『求是』(qiushi)という刊行物がある。中国共産党の最高指導機関である中央委員会(そのトップが習近平総書記、以下敬称略)が発行する機関雑誌であり、『求是網』というオフィシャルサイトも有する。月に2回刊行されるが、8月中旬に発表さ…
2024.8.6
前回コラム「習近平が3年後も続投か、中国共産党の重要会議「三中全会」で描かれた“未来予想図”とは?」では、7月15~18日、例年よりも半年以上遅延するという異例の形で開催された三中全会を扱った。「中国式現代化」の提起、市場の後退と安全の…
2024.7.23
7月15~18日、中国共産党中央委員会第3回全体会議(三中全会)が北京で開かれた。三中全会は歴史的に見て、経済政策や国家の方向性に影響を与えてきた重要な会議である。今回の三中全会は、「文化大革命」と毛沢東の死去を経て、市場経済と改革開放…
2024.7.9
前回のコラム「台湾独立派への死刑も可能に!習近平指導部の「処罰指針」が脅しでは済まないワケ」では、6月21日、中国政府で公安や司法に関わる5つの部門が連名で、「『台湾独立』の頑迷分子による国家分裂と国家分裂扇動の犯罪の法による処罰に関…
2024.6.25
習近平総書記率いる中国共産党指導部が、「台湾統一」という最大の悲願を実現すべく、新たな行動に打って出た。6月21日、最高人民法院、最高人民検察院、公安部、国家安全部、司法部という5つの部門が連名で、「『台湾独立』の頑迷分子による国家分…
2024.5.28
5月20日、台湾で頼清徳新総統が就任演説を行った。蔡英文氏は8年務めた総統を退任し、同じ民進党による新政権が正式に発足した。タイトルを「民主、平和、繁栄の新台湾を打ち立てる」とし、演説を通じて「民主」という言葉を31回、「平和」を21回使…
2024.5.14
5月20日、台湾で頼清徳新総統の就任式典・演説が開催される。1月に行われた台湾総統選挙では、1996年に直接選挙が導入されて以来2番目に低い40%という得票率に終わったものの、同一の政党が初めて3選し、2期8年を越えて、3期目入りする歴史的意義…
2024.4.30
いま、中国で何が起こっているのか。これから、中国はどこへ向かうのか。中国に関心を持つ、中国を警戒する全ての観察者にとって、最も直接的かつ根源的な問いであろう。この2つの問題に向き合う上で、筆者が最も重要な指標、尺度、基準になると考…
2024.4.16
台湾の最大野党・国民党の馬英九前総統が4月1日~11日、中国を訪問した。生涯初の訪中となった昨年(3月27日~4月7日)に続き、「清明節」(先祖を墓参りする中国の祝日)に合わせた形だが、今回は訪れた場所が異なった。筆者から見て、今回の馬英…
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