実をいうと、オバマ、バイデン政権が親中だったのは、2015年3月までだ。

 その後は、「超反中」に変化した。

 何が起こったのか?

 きっかけは、2015年3月に起きた「AIIB事件」だった。

 AIIB(アジアインフラ投資銀行)は、中国主導の国際金融機関である。2015年3月、米国に最も近い同盟国のイギリスが、米国の制止を無視してAIIBへの参加を決めた。その後、ドイツ、フランス、イタリア、スイス、オーストラリア、イスラエル、韓国など、いわゆる親米諸国群が、続々とAIIBに入ってしまった。

 当時の報道を見てみよう。

 ロイター2015年3月24日付。

<欧州諸国は今月、いずれも先発者利益を得ようとAIIBへの参加を表明。
 米国の懸念に対抗したかたちとなった。
 いち早く参加を表明した英国のオズボーン財務相は議会で行った演説で、AIIBが英国にもたらす事業機会を強調した。
「われわれは、西側の主要国として初めてAIIBの創設メンバーに加わることを決定した。新たな国際機関の創設の場に存在すべきだと考えたからだ」と述べた。
 この演説の前には、ルー米財務長官が電話で参加を控えるようオズボーン財務相に求めていた。

 この記事には、米国が「AIIBに入るな」と要求し、イギリスが「無視した」ことがはっきり書かれている。

 そして、ほかの親米諸国が、イギリスに続いた。

<米国の緊密な同盟国である英国のこの決定を受け、他国の参加ラッシュが始まった。英国の「抜け駆け」を不満とする独仏伊も相次ぎ参加を表明し、ルクセンブルクとスイスも素早く続いた。>(同前)

「AIIB事件」の意味は、なんだろうか?