過熱ワクチン相場と実態経済の乖離が深刻化、来るべき「修正」に備えよPhoto:PIXTA

「ワクチン相場」と実体経済の
乖離が鮮明化

 世界的にコロナ感染が再拡大し、実体経済が停滞する一方、ワクチンに対する期待拡大で株価が上昇するなど、期待と実態の乖離(かいり)が鮮明化している。

 11月以降、新型コロナのワクチンが早期に承認されたことが、「世界経済が正常化する」と人々の心理状況を楽観的にさせている。その結果、日米をはじめ、世界の株価が大きく上昇した。

 海外投資家は「世界の景気敏感株」である日本株に殺到。ワクチンへの期待が先行して株価が上昇する、言ってみれば「ワクチン相場」の様相を呈している。

 しかし、感染の再拡大もあり、主要国の実体経済は厳しい。日米では感染第3波、欧州では感染の第2波によって人々の移動が制限され、飲食、宿泊、交通をはじめ、非製造業への下押し圧力が高まった。

 また、コロナショックの発生は社会と経済の変革を加速させた。それは、経済環境の不安定感を上昇させる。特に「経済のデジタル化(DX)」の影響は大きい。ワクチンが期待された通りの効果を発揮して世界が集団免疫を獲得したとしても、一部の産業では需要がコロナショック以前の水準に戻らない可能性がある。

 そうした要素をもとに考えると、12月半ば時点の日経平均株価は高すぎる。